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新潟県十日町市・心をつなぐ手話~共生社会の実現に向けて~

新潟県十日町市にUターン・Iターン・移住を考えている人に、十日町市の暮らしに関する情報をご紹介

 

新潟県十日町市で、聴覚障がいのある人、そして手話を学び、実践する4名方の声を紹介します。

 

「聴覚障がい」とは、身の回りの音や話し言葉が聞こえにくかったり、聞こえなかったりする状態をいいます。

原因は先天的なもの、病気や事故などによる後天的なものがあり、また障がいの程度も全く音が聞こえないものから聞こえにくいものまでさまざまです。

聴覚障がいのある人は、音声による意思疎通を図ることが困難な人も多くいます。

こうした人たちのコミュニケーション手段としては、音声を文字にする「要約筆記」や、手指などの動きを使って意思疎通を図る「手話」などがあります。

手話が必要な人たちにとって、手話は大切な「言語」なのです。

 

十日町市にお住まいの皆様、これから十日町市にお住まいになることを考えている皆様にとって、聴覚障がいと手話について、一緒に考えてみる機会にしていただければ幸いです。

十日町市立西小学校で行われた聴覚障がいや手話についてのまちづくり出前講座

 

吉川直之さん

幼少期から聴覚に障がいがあり、ろう学校で学ぶ。現在は補聴器を装用し、日常生活を送る。

耳が聞こえないことは障がいではなく個性

ろう者は「聞く」のではなく、「見る」ことで意思疎通をします。

また、聞こえ方もそれぞれで、育った環境で得意なコミュニケーション手段もさまざまですので、私は耳が聞こえないということを障がいではなく、「個性」だと思っています。

私は、ろう学校で発声練習や聞き取り練習をしていたので、ある程度の会話はできますが、それでも日常生活では困ることもあります。

病院では呼び出されたことが分からず、いつまでも待っていたこと、また医師や看護師がマスクを着用していたため、口元が見えずに話を理解できなかったこともありました。 

 

最近は電光掲示板の普及や、手話ができる人も増えてきており、聴覚障がいについての理解も少しず進んでいます。

しかしまだまだ不便なことは多く、情報を得るためにはかなり苦労します。

ぜひ、市民の皆さんからもそんな実情を知ってもらい、ろう者に対する認識を深めてもらいたいです。

 

一から手話を理解することは難しいかもしれませんが、身振りでも意思疎通を取ることはできます。

聞こえないから終わりではなくまずは、コミュニケーションを取ってみようとすることが大切です。

そのきっかけとして、ぜひ「手話奉仕員養成講座」を受講してみてください。

 

 

佐藤俊夫さん(市ろう者福祉協会 会長)

3歳のときから聴覚に障がいを抱える。手話奉仕員養成講座では講師として指導にあたり、手話の普及を進めている。

手話を身近に感じてほしい

市ろう者福祉協会では、ろう者の生活と権利を守り、聴覚障がいに対する市民理解を深めるため、普及・啓発のイベントなど行っています。

令和元年度は、手話言語条例の制定を記念したイベント「みんなの心をつなぐ~手話~」を、千手中央コミュニティセンターで開催しました。

十日町市出身で手話パフォーマーの高木里華さんを講師に招き、ステージショーが披露されたほか、千手保育園児の手話歌とダンスも行われ、参加した全員で手話について楽しく学びました。

 

また、十日町市から委託を受けて実施している「手話奉仕員養成講座」は、日常生活で使える簡単な単語から始め、手話を用いた会話の練習をしたり、受講生同士で教えあったり、明るく楽しい講座です。

手話を覚えるだけでなく、聴覚障がいへの理解を深められる内容となっています。

 

市民の皆さんには、手話は知らないこと・できないことではないということを分かってもらいたいです。

日ごろ「さようなら」と人と別れるとき、手を振ることがあるかと思いますが、これも手話なのです。

このように、無意識に手話を表現しているのです。

ですので、手話をもっと身近に感じてください。どこでも、いつでも、コミュニケーションを取ることができる、そんなまちを目指して、私たちはこれからも活動していきます。

 

 

山下敏恵さん(市手話奉仕員)

新潟県の諏訪通訳者にも登録され、広く活躍中(写真はイベントなどで手話通訳をする様子)。

手話がつなぐみんなの心

手話通訳には聞き取り通訳(日本語から手話に)と、読み取り通訳(手話から日本語に)の2種類があります。

案外気づいてもらえないこととして、手話通訳はろう者だけでなく、聞こえる人にも必要だということ。

手話通訳をすることで、ろう者の発言権の保障、そして自己決定ができるようになる、ということが大切だと思っています。

手話に対する理解が広まり、皆の心がつながれば素敵ですね。 

 

手話通訳をする上で心掛けていることは、一番は通訳内容についての守秘義務です。

そして、ろう者が社会でどのようなことに困っているのか、どのような取組みが必要なのかを把握し、通訳をするときにはその場に適した通訳ができるように心掛けています。

日々、新しい情報が入ってくるので、きちんと通訳ができるよう、私も勉強する毎日です。

 

 

齋藤百音さん(新潟県立十日町高校3年生) 

高校在学中に2年連続で手話奉仕員養成講座終了し、手話について理解を深める。

共生社会を築くために

将来について考えるようになり、高校2年生のときに看護師になろうと決意し、そのために今からできることは何かと考え、「手話ができたらいいな」と思いました。

私はこの講座を2年連続で受講しましたが、若いうちに手話に触れることは、将来どんな職業に就いても役立つと思います。

特に私たち世代は、これから共生社会を築いていくためには、このような講座で積極的に学ぶことが必要と感じました。

もっとたくさんの人から手話のことを知り、学んでもらいたいです。

 

十日町市では、平成30年に「十日町市みんなの心をつなぐ手話言語条例」が制定されました。

これから、もっと手話の普及が進んでほしいです。

 

 

平成30年9月28日制定 十日町市みんなの心をつなぐ手話言語条例

「手話」とはひとつの言語であるとの認識に基づいて、すべての市民が心を通わせ、相互に人格と個性を尊重し合い、共生することのできる社会の実現を目指します。

それぞれの役割

市民

手話に対する理解を深め、互いに尊重し合い、市の施策等に協力するよう努めます。

事業者

手話に対する理解を深め、手話を必要とする人が利用しやすいサービスを提供し、働きやすい環境に努めます。

手話に対する市民理解と普及を進め、さまざまなところで手話による意思疎通を行うことができるよう必要な支援や施策を講ずるよう努めます。

 

十日町市の取組み

手話奉仕員の派遣・育成

聴覚障がいの人を対象に、冠婚葬祭や医療機関への受診など通訳を必要とするとき、市に登録の奉仕員を派遣します。

また、毎月2回、水曜日の午前11時から午後3時まで、市役所窓口に手話奉仕員を配置します(下記写真①参照・配置日は市報に掲載)。

毎年5月から11月にかけ、手話奉仕員養成講座を開催し、人材を育成します。

簡単な単語や、身近なコミュニケーションなどから学びます。

 

広く手話を紹介

市報とおかまちで手話についての定期連載(3か月に1回)を掲載しています。日常生活で使える簡単な手話を紹介しています。

 

手話を学ぶ場を提供

市民や小・中学生向けに、聴覚障がいや手話についての講座を無料で開催します。

気軽に問い合わせてください(下記写真②・詳細は市ホームページ「まちづくり出前講座」で検索)。

 

手話奉仕員による市役所窓口での手話通訳の様子

手話に燗するまちづくり出前講座の様子。受講した児童からは、「手話を覚えて、耳の聞こえない人の力になりたいと思った」などの感想が

 

 

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